安全装備は万能ではない

先日、ある国産自動車メーカーのある車種のテレビCMを見ている時に最後に一瞬映る注意書きを見てびっくりしたことがあります。

 

その車はミニバンでも比較的早い段階でハイブリッド化された車で、つい最近ライバル車が更に優れたハイブリッドシステムを搭載して発売されたことによって、安全装備に力を入れ始めた車なのですが、フロントにつけられたカメラ映像によって前方の障害物を検知し、それにぶつかりそうになると自動的にブレーキを作動させる、いわゆる衝突回避・軽減装備というものが付けられているのです。

 

これが付いているとなるとかなりの確率で衝突事故を防げると思ってしまいますが、テレビCMの最後にサブリミナル映像のごとく映し出される能書きの一部に「この機能は10km/h~80km/hで機能します」と書かれているではありませんか。

 

定速走行の10km/hというのは良いですが、80km/h以上では機能しないとは驚きです。

 

一般道でちょっと空いている幹線道路などでは80km/hというスピードはすぐに達してしまいますし、高速道路でいえばもはや低速域です。

 

そんな状態で機能しないのであれば、この機能は安全装備ではありません。

 

50km/hでぶつかりより100km/hでぶつかったほうが衝撃が大きく、死亡率も上がるはずです。

 

なのに死亡率が低い低速走行でなければ機能しないとは、もはやそんな安全装備はいらないでしょう。

 

それならその安全装備を取り外して安い価格で売ってもらったほうが嬉しいです。

 

皆さんもCMなどのイメージで判断するよりもしっかりと細かいところまで見てから車を選びましょう。


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